もう一つ、コペンハーゲンを代表するものに「ストロイエ」があります。四つの通りと三つの広場を
繋げたもので、西はチボリ公園から、東は人魚像の辺りまで続くヨーロッパ屈指の「歩行者天国
商店街」です。
その広場の一つには、ひっきりなしにお客が出入りするコーヒーハウス「カフェ・ノルデン」がどっしりと構えています。その風格ある外観はコーヒー愛好の歴史と、想い入れの深さを感じさせます。
入る前に、中から出てきた紳士に「ここのコーヒーはどうなんですか」と聞くと、「おいしい、とっても美味しい、、」と、何故かびっくりしたような顔をして答えてくれました。
石造りの重厚な建物の1階と2階の客席は、ちょうど氷雨が降っていたせいもあるのでしょうか、
お客が一杯で、座ろうにも空いているテーブルはありませんでした。
期待が大きかったノルウェーのコーヒーは酸味が強く注がれたコーヒーを受け取ります。
一口含んで、へーっ?!同じ北欧でも、これは別なタイプのコーヒーです。焙煎は当然、日本より深めですが、あのノルウェーコーヒーの特徴だった強い酸味はありません。
代わりに、心地よい苦味を主体にした味づくりをしています。故意でしょうか、原料の選択からでしょうか、コクはほとんど感じられませんが、これは好みの問題です。今回巡り逢ったコーヒー達の中で、いちばん気に入った、ほっとするコーヒーでした。私共のショップにある、「ジャーマンロースト・ブレンド」に近いものだと思います。