珈琲紀行 8  エジプト(2)

アブシンベル大神殿・・・ユネスコに救われた遺跡
Abu Simbel Temple



有名なアブシンベル大神殿はアスワンハイダムの湖底に沈まないように61メートル上方に移動されている。正面には、ラムセス2世の巨像(高さ20m)が四体、どっしりと構えており、ピラミッド以上の存在感を放っている。興味深いのは左から20代・30代・40代・50代の王の様子を表現したモノだと言われていることだ。30代の像の上部はずっと昔の地震で落下し、その足元に転がっているが移動した時もわざと復元しなかったそうだ。神殿内部では美しい画像やヒエログリフが幻想的にイルミネイトされており、訪れた人達は心地よい雰囲気にホっとため息をついてしまう。


エジプトコーヒー事情・・・アラビカ種豆を使ってほしいなぁ
About Egyptian Coffee


偉大なる古代文明を誇るエジプトのビールは当時より有名で、「エジブト人」という本にもよく出てくる。さてコーヒーの実力はどの位かと期待することしきりだった。成田から南周りで20時間、やっぱりかなり遠い国だ。朝5時に着いたので、ちょっと休憩して そのまま出掛ける前に早速、コーヒーを試して見た。うーん、残念。エジプトはコーヒー後進国ですな、原料が良くない。色いろ聞いて見ると、直ぐ南のエチオピアからコーヒーが全世界に広まったと言うのに、エジプトへは何と、トルコを経由して伝来したらしい。立派なイタリア製のコーヒーマシンを設置しても、豆が粗悪では何の価値も生まれようがない、と愚痴が出てしまった。値段は日本並みの一級品なのに、、。


ギザのピラミッド群・・・内部への通路の高さは1m
the Great Pyramids of Giza


信じられないほど巨大なピラミッドだが、内部への通路はとても狭く低く、おまけに急勾配で
玄室へ行きつく頃には腰が痛くなってしまう。ちなみに玄室の中央に座り込み瞑想してピラミッドパワーを感じようとする人がいると聞いていたが、本当だった。砂漠の真ん中にあったギザのピラミッドも、今ではカイロ市が膨張してギザを呑み込み、ピラミッド群の直ぐ側まで建物が迫って来ている。最大の規模を誇るクフ王のピラミッドも近くで見ると、表面全体を覆っていた石板が持ち去られ、階段状の石積みがむき出しなっていて何か物悲しい、、。あまり近づかずに少し離れて見直すと4500年前の姿が蘇えって来るようで迫力十分だった。