珈琲紀行 24 インドネシア (2011年5月) www.cafeterasse.com

ずっと昔から行きたかった「インドネシアのコモド諸島」に上陸。
ついにあの「コモド・ドラゴン」とのご対面です


昼過ぎにガルーダ・インドネシア航空の0885便で成田を離陸、ジャカルタ乗り換
えでジョグジャカルタに現地時間の夜8時過ぎに到着しました。


獣道で3m級の大物がこちらを伺う!
 
ガイドも驚く「貴重な子供・ドラゴン」

インドネシアに着いて4日めの朝6時にホテルを出て、いよいよだぞとわくわくと
バリ島のデンパサール空港を中型機で出発、約1時間のフライトでフローレス島*
の西端にあるラブハンバジョに到着。ここから高速ボートに乗り換え、1時間程
のクルーズでリンチャ島に着き、上陸。桟橋近くの水辺にはもう、1頭のドラゴン
が居て、大興奮でした。その後コモド島に移り、トレッキングに入りました。

コモド・ドラゴンは最大体長3.13m、最大体重は165kgにもなります。主にイノシシや
シカなどの哺乳類を捕食し、鳥や爬虫類の卵や昆虫、動物の死骸なども食べる。
棲息地は乾燥した落葉樹林、サバンナや海岸なども。  ここコモド諸島は
オーストラリアからの風によって乾燥した風土になるそうです。.

メスは9月に地面に穴を掘り卵を産み、他のドラゴンからこの卵を護るために3ヶ月
ほど飲まず食わずで頑張りますが、もうこの頃には何のために自分がここに居るのか
を忘れてしまうらしく、どっかに行ってしまうそうです。こうなると卵は食われ放題で、
4月頃かろうじて孵化した個体は命からがら木に駆け上り、3年間は樹上生活をして
身を守ります。

ドラゴンは、捕えた獲物の肉も骨も丸呑みにします。ですから排出された糞を見ると
骨の成分により真っ白で、ところどころに未消化の動物の毛が混ざっています。
過去には、人間や家畜が襲われたことも結構あるようです。ドラゴンの口の中には
腐敗菌がいっぱいで咬まれると敗血症なるので危険ですし、最近の研究では、牙の
間に毒液を発射する器官もある、と報告されています。

上のドラゴンの写真説明
コモド島に上陸し獣道をトレッキングしていると、突如前方から大型のドラゴンが
こちらに近づいて来るのが見えた。 ガイドの人に「静かにっ!動かないで下さい
」と言われそのようにしていると、ドラゴンも動きを止め、じつとこちらを見ている。
まるで考えるようにしてこちらを見ている。ガイドが「道をゆずりましょう、脇のブッシュ
に入ってください」と言ったので、そのようにした。すると、ドラゴンも反対側のブッシュ
に入り我々を避けるように大回りして、ずっと先で元の獣道に戻ったではないか!
まさに緊張とびっくりの一瞬でした。

インドネシアと言えば、世界有数のコーヒー産地です。
スマトラ島のマンデリン、スラウェシ島のトラジャコーヒー、バリ島のバリ・アラビカ、
ジャワ島のジャバ・ロバスタ種などです。さらに最近では、アメリカ映画(最高の人生
の見つけ方)などで紹介された「コピ・ルワック」が話題になっています。
ご存知の方も多いとはおもいますが、このインドネシア語の意味は「ジャコウネコ・
コーヒー」です。

ジャコウネコがコーヒーの果肉を食べ、タネだけは未消化で排出されます。このタネ
(実はこれがコーヒーの豆なのです)を現地の人が丹念に拾い集め、洗浄し、乾燥し、
焙煎したものです。「世界一高価なコーヒー」だと、その映画では言っていました。
行く前からこのコーヒーを現地でぜひ試してみたいと思っており、飲んでみました。
値段は750円程でしたが、地元の人が聞けばあまりの高価さに卒倒することでしょう。

感想は、軽めでクセが無く、香り高い良いコーヒーだと感じました。が、日本で飲んだ
ものとは全くタイプが違っていて戸惑いました。あれは、油のようにスムーズな
未体験の、クセになりそうなコーヒーでした。
今もこの違いが何なのか気になっていて、もっと深く研究して見ようと思っています。

*このフローレス島には、「ホモ・フローレシエンシス」という身長1mほどの小型人類が
12000年前まで生存していた可能性がある、とインドネシアとオーストラリアの
研究者によって2003年に報告されています。

*2013年4月17日付けの日経によれば、国立科学博物館と東京大学の研究チーム
のCT 解析の結果、脳は現代人の三分の一で、426cc位であることが分かったと云う。