珈琲紀行 9  モロッコ〜スペイン(2)

花の小路・・・コルドバ の美しい白の小路/ スペイン
Calleja de las Flores / Cordoba



モロッコの北端の町・タンジールからスペインのアルヘシラス迄、わずか1時間の船旅。ジブラルタル海峡を渡れば、そこはもうヨーロッパ。アンダルシアと呼ばれる南部地方に美しいコルドバがある。イスラム文化を色濃く残す街で、元もとはモスクだった「メスキータ」はその代表的なもので、後にキリスト教の大聖堂に造り替えられて今に至っている。中でも人気があるのはユダヤ人街の近くにある「花の小路」と呼ばれる区域だ。たくさんの鉢植えが飾られて白い家とは美しいコントラストをなし、溜息のでるような空間をつくり出している。


ラ・マンチャのの喫茶店・・・セルバンテスも来たか、、
Cafeteria en La Mancha


スペインの中央部ラ・マンチャ地方に、あの「ドン・キホーテ」の作者セルバンテスも泊まったという旅籠がある。もう400年も前のことだが、今はカフェとお土産の店になって残っている。ここの「カフェ・コンレチェ」はこの前に訪れたときからのお気に入りだ。あまり遠くないアフリカのコーヒーとは大違いのスペインのエスプレッソの実力は相当なもので、大感激だった。訪れたアフリカの国々では紅茶やミントティーに人気
があり、コーヒーにはあまり関心がないように見えた。

ところが、このドン・キホーテのお店では、コーヒーを注文するのが当たり前で紅茶なんか置いてあるかどうかも疑わしい。それだけにコーヒーへの要求が厳しくなるわけだ。因みに今年の1月にペセタからユーロへと切り替わったのだが、心配された通りコーヒーの値段も切り上げてスペイン全体で値上がりになってしまったのはいかにも残念。物価の安さもこの国の魅力の一つ、だったのだから。