珈琲紀行 22 北欧 (2007年4月) www.cafeterasse.com

前に行ったニュージーランドの南島で感激させられたフィョルドを本場で見たいと
フィンランド・スウェーデンそしてノルウェーを訪ねました。


旅行はちゃんとハイシーズンを選んでいかないと、「本も子もない」ことになる場合
もある、と今回は痛感した。季節はずれ故に混まずに楽々ってこともありますが。


きれいなストックホルムの地下鉄内
 
ノルウェーのウーレンスヴァングから

ノルウェーでのフィョルド巡りを楽しみに、成田から10時間ほどのフィンランドに
降り立ち、船で隣の国スウェーデンへ移動、飛行機でノルウェーへという旅程です。
とても期待した大フィョルドでしたが、来るのが早過ぎて、曇天・雨・雪・吹雪と
いう生憎の天候続きで、おまけに木立の緑もなく黒っぽく見える木と積もった雪は
まるで水墨画の世界という体たらくで、がっくりと落ち込みました。
行くなら、必ず夏です。天候も良く、山は緑に覆われフィョルドの青い水と空の
対称効果により生まれる美しさは、「神に近づく思い」とさえと言われています。

しかし、ハイシーズンの夏にも問題はあるようです。
△ 沢山(8割)の日本人(中高年)で溢れかえって、異様な感じさえする。
  (北欧は物価が日本以上に高いので、他の外国人は来ないのです)
△ 厳冬期には工事が出来ないので夏に道路工事などが集中し、大渋滞が
  発生、旅程などが遅れる。
△ 北欧の良いところ=@水道の水が飲める(硬水なのでお腹をこわす人
   もいます)。 Aチップの習慣がないこと。

★ おすすめ・・・岩の教会(ヘルシンキ)


期待したものがそれ程でもなく、期待してなかったものが驚くほど
素晴らしいということがあります。
ヘルシンキには通称「岩の教会」と呼ばれる場所があります。
若いスオマライネン兄弟が設計コンクールで優勝してのち1969年
に完成した近代建築です。
外から見ると、ぱっとしない岩で出来たシェルターのようでしたが、
いったん中に入ると雰囲気は一転、大きな空飛ぶ円盤内部のような
不思議な空間がありました。
今まで、スペイン・イタリアその他で、圧倒的なゴシック様式の教会や
アラベスクのモスクを沢山見てきましたので、何となく近代建築は
奥行きや味わいに乏しく、ただ機能性から生まれる美を追求するもの
と感じていました。 しかし
この教会は、岩・セメント・ガラス・銅板で構成されているのですが、
いかにも新鮮で、美しくしかも敬虔な気持ちにさせてしまうから
不思議です。建築は時として、芸術以上の存在になり得るのか、、。
うっとりと陶酔感を覚えた傑作建築です。

★ おすすめ・・・ヴァーサ号博物館(ストックホルム)


時間があれば行きたいな、程度の気持ちだったのですが、、、、。
ヴァーサ号は長さ69メートル、排水量1210トンの戦艦です。
1628年の8月10日に処女航海に出航直後、突風のため湾内で沈没。
原因は、設計変更に次ぐ変更や限界以上の大砲数を装備。責任者の
急死で混乱したり、要するに船体の上部が異常に重くなり、バランスを
欠いたのが原因であると言われています。
時間は経過し1956年に沈没場所が特定され、1961年に333年
ぶりに引揚げられた世界唯一の17世紀の船の実物。

入場料80クローネ(約1700円)を払って中に入ると、薄暗い空間に
聳え立つその巨体に感嘆しない人はいません。当時の大戦艦です。
この本物の迫力に身震いするほどの感動を覚えました。
これも、すべて
情熱と執念で探し当て、引き揚げてくれたアンダース氏のお陰です。
収拾された14000もの断片を水抜きして、パズルのように組み
上げるのに大変な知恵と年数が掛かったといいます。
保存のためにポリエチレン・グリコールを噴射してあるそうですが、
今も酸のため腐敗は進んでいるそうです。
館内が暗いのも意図があってのことかも知れません。

船倉は下から石を詰め込んだバラスト室、その上はワインや水の樽
の部屋という風になっていて、6層ほどにもなっています。
又、大きなこの船を見学する人のために周りの床が7階にもなって
いました。 上の写真の一部にその手摺があります。
また、写真左の小さい窓のようなものは一階の入り口でしょう。
この精緻な彫刻を施された圧倒的な芸術品を見るためだけに
スウェーデンまで足を伸ばす価値があると思います。
この船が世界遺産になっていないなんて、変。

★ 食事
鮭・鱒料理が多い。
美味しいと思ったのは、鰊の酢漬けでした。

★ コーヒー事情
7年前にノルウェーを訪れた時と同様に、コーヒーは酸味が強くて
コクは弱い。日本人には合わないように思えます。
値段も高く、使い捨てカップに入れたコーヒーが400円から
700円と、日本人もびっくり。
しかもセルフですよ。