珈琲紀行 11 南米ペルー (2002年11月)

密林・高山・砂漠・海・なんでもあります
Selva, Montana alta, Desierto, Mar................................Esto es Peru.
ナスカ・・・・・・・・・・・・海抜600m


北はアマゾン上流の密林、南北に伸びる高峰アンデス山脈、南は砂漠地帯。
その激しい変化に胸はときめき心は躍り、期待以上の面白さに暫し声もなし。


ナスカの大砂丘地帯を飛ぶ
 
「ハチドリ」と呼ばれるナスカ絵

地球の反対側にある国・ペルー。
第一級の世界遺産である「ナスカ絵」や「マチュピチュ」
見たさに18000キロふたっ飛び。
※日本からペルーへは、アメリカ経由とカナダ経由とがある。

リマの南方400キロ、ナスカの辺りは厳しい砂漠砂丘地帯
〔ナスカは"厳しい土地"を意味する〕になっていて、
その想像外の光景と荒涼さには、ただ驚くばかりだ。
約1500年前に、ナスカ南部のパンパ地帯に住んだ
ナスカ人によって大地に書かれた大小70にも及ぶ
絵図は、僅か30センチ巾、深さ10センチの線による
一筆書きに過ぎない。しかし年間降雨時間20分という自然
環境ゆえに風化は穏やかで、今もなおその謎を伝えている。

観光飛行は、ナスカの北方にあるイカの町から出発する。
アエロ・コンドル社の飛行場は小さな遊園地のような
造りで、とても楽しく居心地が良い。
ペットのコンドルが大きなケージの中に飼われていて、
仲間がアンデスに棲息していることを実感させてくれる。
順番を待っている間、日本のテレビ番組「世界遺産めぐり」の
ナスカ絵編を見て予備知識を得られるようになっていた。
飛行機は、6人乗りか10人乗りのどちらかで
高度500mを30分ほどかけてナスカ絵上空まで飛んで行く。

絵の種類には、よく知られているもの
として「宇宙飛行士」「猿」「犬」「手」
「木」「コンドル」「オウム」「蜘蛛」
「蜂鳥」「鷺」などがあり、その大きさは
優に100mを超えるという。
と言うことは、当時の人は誰一人として
これを絵として地上から見ることは
出来なかったことになる(今は研究用の展望塔がある)。
それなら何のために何世紀にも渡って
絵を描き続けたのだろうか。

諸説ある中で「天空の神に見せた」という儀式説が有力だという。

※2006年4月20日付の日経夕刊では
「ナスカに新たな地上絵・山形大助教授ら100種発見」と伝えている。
「直線や三角形などの幾何学模様、動物をかたどったもののほか、
台地南部を中心に土器の文様のようなデザインの絵も見つかった。」

このような新しく魅力的な情報に接すると、また行って見てみたい、、、
とワクワクして楽しみがふえる。

※2005年3月31日放映のNHK番組の
「探検ロマン世界遺産・ナスカ絵」で、この水乞い儀式説を紹介している。

その線画の上に人々が立ち並び、儀式をしたのかも知れない。
地上から見れば、意味の無い線が 何本も何本も
連なっているだけ、としか見えないのだ。
現に、南北アメリカを縦断する「パンアメリカンハイウェイ」が
知らずにある絵を切断してしまったという。

※2003年5月3日放映のNHK番組「地球に乾杯」では、
「古代人が天の川の中に見立てた水に関係のある動物や
鳥の絵を地上に映した、、」と言う説を紹介している。

神ならぬ私達も飛行機のお陰で上空からこの謎のメッセージを
目の当たりにすれば、一生忘れ得ないほどの深い感動を受けてしまう。
この絵を見て人生観が変わった人もいると言うが、頷けることだ。

※2002年12月9日放映のテレビ朝日の番組では
「古代ナスカ人は煙気球を使って空を飛び上空から
絵を見ていた」と言ってる。

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